平成8年にオープンした、新鮮な地元の農産物や加工品が販売されている「あさぎり町深田ふれあい市場」。手作りの饅頭や味噌、漬け物など懐かしさの香るお袋の味は、地元に暮らす多くの方に喜ばれています。「この場所に訪れる人は表情がいきいきしていますね。」立ち上げメンバーでもあり、料理大好きな高田悦子さん。20年以上1度も休まずに手作り饅頭や味噌などを卸しているという、心身ともに元気な方です。リュウキンカの郷では農産加工品である味噌作りの料理体験など、ともに活動を行っています。
リュウキンカの郷の周辺地域では様々な団体で活動する人々がいます。「ちえのわ」はリュウキンカの郷を中心に大きな「知恵の輪」を形成する人々に、インタビューをする企画です。今回は、あさぎり町深田ふれあい市場の立ち上げメンバーとして活動を行なっている高田 悦子さん(ふれあい加工グループ 代表)にお話をお聞きしました。
食文化の継承と、あさぎり町深田ふれあい市場で井戸端会議。

地域の食文化の継承と郷土食の発展
地域の食文化の継承や郷土食の発展、地元食材を使った新たな料理の開発による消費・生産拡大につながる技術を「食の技」として認定する「くまもとふるさと食の名人」でもある高田さん。地元の小・中学校への給食材料の納品をはじめ、地域の食育活動や学校教育活動にも貢献。味噌作りでは、平成 12年度の県農産加工食品コンクールで銅賞を受賞しています。

地域の人々を繋ぐ場所
「休んだりしたら、ふれあい市場に買いにきている人達に申し訳ない気持ちにもなります。あと料理を作るのが好きなんですね。」と1度も休まずに饅頭や味噌などを卸している理由を笑顔で答える高田さん。「あさぎり町深田ふれあい市場」では朝7時30分頃からお客さんが訪れ、お店付近で談笑する様子は、日常でよく見かける光景です。自然と朝の旬な食材を買う時間が、地域のコミュニティの場として機能しています。 井戸端会議は人生を豊かにする 80歳という年齢を感じさせない高田さんの元気の源はどこにあるのだろうか。「ふれあい市場やリュウキンカの郷など、高齢者が顔を合わせて交流できる地域の場があるのは、生きる活力にも繫がります。」常に人生や料理に対して前向きな姿勢で向き合う高田さん。話している内に自然と元気をもらうことが多いです。ひとつの場を通して地域の交流が生まれる。これからも高田さんとともに、食文化の継承と地域の人々を繋ぐ場所を育んでいきます。
